ゴルフフィッティング  女子プロ

先日松澤知加子プロがドライバーのフィッティングで来店されました。

 

松澤プロは以前パターのフィッティングも行いました。今回はドライバーのフィッティングで来店されました。

 

プロへのフィッティングの様子をちょっとご紹介します

 

「最近ドライバーがあまりしっくりこない」と言って松澤プロが来ました。

 

松澤プロのスイングを見るのは初めてなのでまずプロがスイングに関してどのような感覚(考え)を持っているのか把握することから始めました。

シニアになってもしっかり振り切る素晴らしいスイングです。

 

飛距離も十分に出ている様子です。

 6000y前後の距離で試合が行われるようなのでドライバーが安定するととても有利にゲームをすすめることができるはずです。

 


43m/s前後のヘッドスピードがあるのでフィジカルの要素と、適正なクラブスペックが整わないと

 

このスピードを生かしたスイングが試合ではできないのではないかと想像できます。

 

 スイングのこと、好みのクラブのこと、最近のあまりしっくりこない感じの自己判定など、いろいろ雑談の中からキーワードを拾ってみました。

 

1. 手元が重いクラブは嫌い。長いクラブも扱いにくい。

今まで使っていたドライバーについてヒアリングしました。

 

(佐藤)  今使っているドライバーはどんな感じがするんですか?

 

(松澤プロ)Srixoのヘッドに名前忘れたけどいいと言われたシャフトをつけたんですが、なんかしっくりきません。振ってると足も痛くなってきたし・・・

 

(佐藤)そうですか。松澤プロは長いクラブも使いにくいのではないですか?

 

(松澤プロ)そうです!長いのはだめです。

 

 クラブの好みがはっきりしています。これはやるべきこと(スイング)がはっきりしている証拠です。ゴルフフィッティングでは自分がイメージしているスイングがさらにいつもできるようにクラブのほかのスペックにも着目してスイングをするといった提案もしていきます。

 

例えばトゥの重さ(重心角度について)とかシャフトのトルクとか

 

2. ダウンスイングの初動で体に巻き付けるように振る

スイングするとき大切にしていることとしてこのアクションの話が出ました。このアクションが見受けられないプロ(技術レベルの高い人)はほぼいません。

 

「ほぼ」と書いたのは何人かいるからです。私が見る限りでは、森田遥プロ、鈴木愛プロのアイアン、全美貞プロ。男子では矢野東プロ(しかし彼はそれを見事に克服しました。何をイメージして練習したのかとても興味があります)達です。

 

(佐藤)松澤プロがイメージしているそのアクションがうまくできるときと出来ないときの差はなんでしょうか?

 

(松澤プロ)… タイミングが合わないとだめですね。シャフトがちょっとしなってくれないと。

 

松澤プロのスイングを見ると見事にその動きが見受けられます。その動きをイメージしているので当たり前と言えば当たり前ですが(イメージしていることを私はその回路があると言っています)

 

うまくできない時、自分側(スイング)の問題か道具側(クラブの動き方の特徴)の問題かを見極めることがフィッティングの第一歩となります。

 

大半の技術レベルの高いプレイヤーはスイングの問題として道具の特徴に合わせてそこそこのボールを打っています。しかしこの道具に合わせたスイングはいつしか不具合を生みます(結果への不具合や体へのダメージ)

 

3. スピンを減らすようにフェースのターンをする

吹きあがらないようにフェースのターンを取り入れるという松澤プロ。

 

(佐藤)このアクションは通常のスイングでイメージの中にあるのでしょうか?

 

(松澤プロ)私は持ち球はフェードなのでふつうはあまり意識してやりませんがボールをつかまえるアクションとして必要がある時やっています。

 

(佐藤)で、捕まえにいったときの精度はどうでしょうか?

 

(松澤プロ)ドライバーでつかまえにいったとき左へ行きすぎちゃう時が多いです。左飛び出してフックすると中々次からはできなくなります。

 

(佐藤)このアクションの時クラブの性能について気になることはありますか?

 

(松澤プロ)・・・?

 

先に提示した松澤プロのスイングとインパクトデータで私が着目したのは、

 

0.8左、1674フックという数字 若干の左飛び出し、そしてフックです。

そしてやや多めのバックスピン3048

 

そしてこのスイングです。

 

私が話したのは以下の二点です

1.インパクト直前の体勢

2.フェースのターンの仕方

 

この点についてこのようなスイングになったのは

 

おそらく戻りのスピードの速い(プロのスイングにとって)シャフトを使ってスイングをしていた結果だと思います。

 

ちょっと下の写真を見比べてみてください


結果はわかっていませんが、

おそらく左の写真はレフトスタンドへのホームラン

右はバックスクリーンへのホームランではないかと思います。

 

野球はピッチャーの投げた動くボールに対してスイング軸を作りますが、左と右とでは赤い線の傾きが違います。選手のズボンのステッチの入り具合も違います。

 

バックスクリーンへホームランはより左へのウェートのシフトが多い位置でインパクトしたのがわかります。

 

ゴルフフィッティングからの提案

1. 切り返し動作の時左鼠径部(ひだりそけいぶ=腿の付け根)へのウェートシフトをちょっと意識する

バックスクリーンへのホームランを打つ時のスイング軸の作り方を参考に、松澤プロのダウンスイングの初動に磨きをかけてください。

 

シャフトに負荷をかけた時ちゃんとしなり、しなり戻りのスピードが

スイングに合うシャフトをチョイスします。

 

2. シャフトの振り戻しとフェースのターンの違いを練習してみる

シャフトの振り戻しでボールをつかまえることを実現しようとしている方に提案です。ハンドファースト状態のままフェース戻すアクションをイメージして練習してみてください。

これがクラブの機能を生かしたボールのつかまえ方です。

 

トゥとヒールの重量配分で重心角度、そしてシャフトのトルクを感じ取ってスイングしてみる

 

これがゴルフフィッティングからの提案です。

結構時間がかかりますがこのフィッティングのプロセスがとても大切だと私は考えます。